ホテルおかだ、LINE WORKSの生成AIで月10時間の削減、リピーター接客の準備は1日30分〜1時間短縮。観光庁の実証
箱根湯本の老舗温泉旅館・ホテルおかだは、国土交通省観光庁の令和6年度実証事業で、普段使っているLINE WORKSと生成AI(RAG)を組み合わせた業務ツールを試しました。観光庁の報告資料(令和7年3月)によると、予約判断まわりで月10時間、リピーター情報の確認準備で1日あたり30分〜1時間の削減につながりました。
文=編集部2025年3月
月5~10時間ほど削減
社内FAQ(従業員の声)
月10時間削減
予約判断・データ整理の業務時間
1日あたり30分〜1時間削減
リピーター顧客情報の準備時間
COMPANY
ホテルおかだ
神奈川県|箱根町|旅館・ホテル(箱根湯本)|従業員数110名(2023年実績)
5本の自家源泉を持つ箱根湯本の老舗温泉旅館です。客室数は122室です。
この企業のAI活用事例をすべて見る ›
BEFORE導入前の課題
社内のノウハウやナレッジが分散・不足しており、新人や異動直後の従業員が的確な情報にアクセスできませんでした。予約情報から受注の判断が難しく、ほとんどの従業員が上位職に確認する必要があって判断が遅れていました。また、顧客データはPMS・アンケート・日報に分散しており、リピーター情報を活用しきれていませんでした。
ACTION取り組んだこと
社内で使っているLINE WORKSのBotを入口に、生成AIとRAGを使う3つの仕組みを作りました。
(1) 社内のQAデータベースを構築し、LINE WORKSのBotから問い合わせると回答が返る仕組み(GPT-4o-mini)。
(2) 予約状況データを集約し、機械学習で予測データを自動計算。その結果をRAGとしてBot経由で参照できるようにしました。生成AIに数値を計算させると誤差が増えたため、想定される質問に応じた数値を事前に計算して参照する方式にしています。
(3) PMS・宿泊履歴・注文履歴・アンケート・日報を一元化し、毎朝、当日の宿泊者について生成AI(GPT-o1)が接客に活かせる情報を作ってLINE WORKSで従業員にプッシュ通知する仕組み。
AFTER成果
(1) 従業員へのヒアリングでは「月に5~10時間ほど業務時間が削減できた」「スマートフォンで完結できるので紙ベースでの確認業務が不要になり効率的」といった声が多く聞かれました。
(2) RAGを用いた事前計算で予約判断の迅速化を実現し、データ整理の負担軽減により業務時間が月10時間削減されました。判断基準が統一されて上位職への確認回数が減り、誰でも同じ予測情報を取得できるようになって属人化も解消されたとしています。
(3) リピーター情報の確認が自動化され、1日あたり30分〜1時間の準備時間を削減。接客の質の向上による顧客満足度の向上が期待できるとしています。
課題として、QAデータの整備が不十分だと回答が抽象的・誤りがちになること、データが複数期間にまたがると誤情報の可能性があることが挙げられています。
FOR YOUR COMPANY
この事例を、自社でも実現したい方へ
運営元のホリエモンAI学校が、御社の業務に合わせてご相談をお受けします。
出典:国土交通省 観光庁「参考①:生成AIの効果的な活用に係る実証結果(令和6年度 観光DXにおける生成AIの適切かつ効果的な活用に関する調査事業)」 P33〜P44
本記事は出典の内容をもとに編集部がまとめたものです。数字・成果は出典の表現に沿っています。